健康にベストな運動法を伝授!【エビデンスまとめ】

「運動したほうが良い」のは誰でも知っています。

でもどんな運動をどれだけやるのが一番良いのか、はっきりと知っている方は少ないのでは?

実は膨大な科学論文から、エビデンスが蓄積しています。

この記事では、2018年のアメリカでのガイドラインをベースに、「健康にベストな運動」について徹底解説していきます。

*全年齢向けです

 

 

健康にベストな運動法を伝授!【エビデンスまとめ】

健康にベストな運動法を解説!【エビデンスまとめ】

参照するのは、2018年の米国のガイドライン(JAMA. 2018;320(19):2020-2028.)。

当然アメリカでの話ですが、日本にもかなり共通するところが多いので、参考になります。

 

まずは驚きの統計です。

「十分に運動している大人」は、全体の何%くらいだと思いますか?

なんと、

たったの20%

 

一方、運動による健康効果は非常に多くの科学研究で立証されている、素晴らしいものです。

簡単にまとめると、こんな感じ:

 

<子供>

・骨健康↑、体重適正化(3-17歳)

・心肺機能↑、新陳代謝↑(6-17歳)

・認識能↑、うつ病リスク↓(6-13歳)

<大人>

・死亡、心筋梗塞、脳卒中、高血圧、2型糖尿病、脂質異常症、認知症、うつ病、肥満リスク↓

・膀胱癌、乳がん、大腸癌、子宮体癌、食道癌、腎癌、肺がん、胃がんリスク↓

・認識能↑、睡眠↑、生活の質↑、イライラ↓、骨健康↑、ダイエット後のリバウンド↓、身体機能↑

・転倒、転倒による骨折リスク↓(高齢者)

 

やらない理由は、まさに皆無です。

 

*なお、運動が健康に良いメカニズムとして、ざっくり以下のようなことが考えられています:

・動脈硬化予防:血圧、脂質、血糖の適正化、体内脂肪の減少

・抗血栓作用:血液粘稠性の減少

・心筋虚血の予防:冠動脈血液量↑、血管内皮機能↑、酸素需要↓

・不整脈予防:副交感神経系亢進

→より詳細にはこの記事を参照ください

 

さて。

「どのような運動を」「どれくらい」という科学的根拠をみていきましょう!

 

 

運動の種類と強度を理解しよう!

まずは運動の種類

メカニズムから大きく分けて5種類ほど理解しましょう。

 

✅有酸素運動

・ジョギングや水泳。

・でかい筋肉を、リズミカルに、継続して動かす運動のこと。

・呼吸数や脈拍が上がる。

 

✅筋肉に負荷をかける運動

・いわゆる筋トレ。

・ある程度重いものを押したり持ち上げたりすること。

・ポイントは、負荷をかけている筋肉のみに作用するため、全体的にトレーニングする必要があること。

 

✅骨に負荷をかける運動

・主に地面との衝突により骨に負荷を与え、骨健康に結びつく運動。

・どんな形態でもOK。「水泳」はこの種に入らない、というのが有名。

 

✅バランスを向上する運動

・ランジや後ろ歩き。

・倒れるのを我慢する力。

 

✅上4つの複合的な運動

・ダンス、ヨガ、色々なスポーツ。

 

******

そして運動強度の指標を2つ

 

✅絶対的な強度

・METsという指標で表される、最もよく使われるもの。

・最低=1 MET:安静時、座っている時

・軽度=1~3 METs:散歩(3.2km/h程度未満)

・中程度(moderate)=3~6 METs:早歩き程度

・強度(vigorous)=6 METs以上:ジョギング以上

→要はmoderate - vigorous activityの時間を増やすことが大事、ということ。

 

✅相対的な強度

・「その人が最大限できる運動」を10としたときに、1-10のスケールでどの程度の運動か、ということ

→中程度:5~6、強度:それ以上

・「運動中に話せるか、歌えるか」という尺度も用いられる

→中程度:歌えず話せる程度、強度:単語くらいしかしゃべれない

 

*一般的な捉え方として、「1分の強度の運動=2分の中程度の運動」くらいの負荷量として扱われます。

 

 

年齢別!運動のすすめ

さて本題に入っていきます。

「どのような運動を」「どれくらい」やればいいか。

年齢別にみていきましょう!

 

3-5歳(小学校入学前)

この時期に運動することは、発達の点で極めて重要です。

1日中、色々な運動をしたほうがよいです。

すごく定量的な研究があるわけではありませんが、目安は1日3時間くらい、とガイドラインでは言われています。

 

 

6-17歳(小学生〜高校生)

この時期での運動は、身体能力・生活習慣・大人になってからの健康の決定因子となります。

特に小児の肥満はかなり重要な問題です。

少なくとも1時間以上の中等度〜強度の運動を毎日行うべき、とされます。

 

より具体的には:

・有酸素運動:1時間以上の中等度〜強度の運動を毎日 + その内強度の運動を週3回以上

・筋肉に負荷をかける運動:その1時間のうちに、この種の運動を週3回以上含むべき

・骨に負荷をかける運動:その1時間のうちに、この種の運動を週3回以上含むべき

 

 

19~64歳の大人

健康のために運動習慣をつけるべきです。

何もしないより、少しでも何か運動すれば少なからずメリットは得られます

 

大幅な健康効果を得るためには:

1週間に2時間半〜5時間の中等度、または75分〜2時間半の強度の有酸素運動がよい

・できれば、1週間内でバランスよく運動したほうが良い(毎日とか)

 

さらにプラスアルファの健康効果を得るためには:

1週間に5時間以上の中等度の運動を行う

筋肉に負荷をかける運動:満遍なく、週2回以上

 

つまり筋トレ+普段の早歩きがベストアンサーである、ということです。

 

 

65歳以上

Healthy agingのために必須です。

生活習慣病予防はもとより、転びにくくなり、転んでも軽症で済むようになります。

何もしないより、少しでも何か運動すべき。

そして、色々な種類の運動を混ぜることが極めて重要です。

 

具体的には:

・基本的に1週間に2時間半以上の中等度〜強度の運動がよい(19~64歳と同じ)

・もし慢性疾患のため運動できない場合は、できる限りやったほうがよい

 

 

怪我のリスクをどう考える?

怪我のリスクをどう考える?

運動は健康によいことはわかった。

でも怪我のリスクは必ず付き纏いますよね。

この辺のエビデンスはどうなっているのでしょう?

 

ポイントは以下の通りです:

怪我のリスクは知るべきだが、ほぼ全ての人にとってリスクより利益が上回る

・自分のレベルにあった運動を選択する

負荷の低いものから始め、ゆっくり負荷や時間を増やしていく

・防具をつける、安全な場所、環境で運動を行う

・慢性疾患がある場合は医療者と相談して運動の種類を決める

 

 

Take Home Message

「健康効果」を目的として運動を行うとき、もっとも重要な点は「運動を習慣化する」ということです。

最近の研究では、少しでも運動をすれば体に良い影響があることが示されてきていますが、大きな健康効果を得るためには習慣化は必須。

怪我の予防という意味でも。

 

今運動の習慣がない方、かなり真剣に「自分の生活リズムにどうやって運動を習慣的にとりいれられるか」考えたほうがよいです。

予防医学的には、運動は全人類が習慣的にやるべき。

今の時点で運動の習慣がないということは、超大事な薬を毎日飲み忘れていることくらい、健康へのインパクトが大きいです。

なんのサプリを飲むとか、そういう次元の話ではありません。

 

一方、習慣を変えるということは、多くの人にとってとてつもなく難しいものです。

習慣をつけるなら、なるべく若いうち。

ほんと、真剣に考えてください。

ではまた。

-運動etc

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