地中海式ダイエットとは?【健康効果の科学的根拠まとめ】

地中海式ダイエット、やってますか。

日本でもポピュラーとなってきています。健康的なイメージがありますね。

実は地中海式ダイエットの健康効果は、非常に多角的にで科学的な検証が行われてきました。

結果、最も科学的根拠に裏打ちされた良い食事法と言えそうです。

この記事では、「地中海式ダイエットとは何か」「どういう健康効果が期待できるか」「どう自分の食習慣に応用できるか」、エビデンスを基に解説しました。

 

 

地中海式ダイエットとは?

地中海式ダイエットとは

20世紀中頃、クレタ島、ギリシャ、イタリア南部は、医療や医療へのアクセスが発達していないにもかかわらず、慢性疾患が少なく、成人の寿命が長いことが知られていました。

その地域の住人は、野菜・果物・魚・全粒穀物・豆・ナッツ・オリーブオイル・少量の乳製品・赤ワインを摂取する食生活を送っていました。

これが最強の食事、地中海式ダイエット

これに着目した科学者達が1世紀以上かけて、「なぜ地中海式ダイエットが健康に良いか」、科学的に検証を繰り返してきました。

結果、代表的な健康に良い食事法として、コンセンサスを得るに至ったのでした。

 

地中海式ダイエットとは、正確にはどんな食事法をいうのでしょうか?

具体的な摂取量は明確には定められていませんが、次のようなルールで食事摂取を行います。

・健康に良い脂肪を摂ります。基本的にはオリーブオイル、他はアボガド、ナッツ、魚油です。これらはシス不飽和脂肪酸を含む、健康によいものであることが分かっています(脂肪の詳細はこちら)。

・タンパク質源のメインは魚です。肉より魚。白色肉(鶏肉など)、卵、乳製品(特にヨーグルトとチーズ)は少量摂取します。赤肉はほとんど食べません(肉の詳細はこちら)。

・飲み物は水。食事の際に、少量のワインはOKです(アルコールについてはこちら)。

・この他、楽しい方法で運動を毎日行います。

 

別に難しい事はありません。

これを自分に合うように変えても大丈夫。継続することが何より大事です。

 

次に、「どう健康に良いのか」説明していきます。

 

 

地中海式ダイエットの科学的根拠

今まで何十万という論文が出版され、科学的根拠が明らかとなり、あらゆる点でこの地中海式ダイエット法が健康に寄与することがわかりました。

*どれも観察研究であり因果関係をはっきりと示すことはできませんが、繰り返し繰り返し示されてきているので、おそらく真実です(因果関係と相関関係の違いについてはこちら)。

 

✔まず、地中海式ダイエットを構成する食事それぞれに、健康効果に関する強固なエビデンスがあります。

野菜果物全粒穀物ナッツオリーブオイル少量の乳製品赤ワイン(少量のアルコール)

 

✔次に、地中海式ダイエットという食事パターンについても、健康効果が立証されています。

・最も重要なエビデンスは2018年にNew England Journal of Medicineに発表されたランダム化試験でしょう(N Engl J Med. 2018;378(25):e34.)。

→これは8000人弱の心血管疾患リスクが高い人を、地中海式ダイエット+エキストラオリーブオイル、地中海式ダイエット+ナッツ、コントロール(脂肪を避けるよう指示)の3群に割つけ、5年弱フォローして心血管疾患発症を検証したものです。

→結果、コントロールと比較し、地中海式ダイエット+エキストラオリーブオイルのハザード比は0.69、地中海式ダイエット+ナッツのハザード比は0.72でした。30%近く低下

・同ランダム化試験で、2型糖尿病のハザード比はそれぞれの地中海式ダイエット群で50%以上低下しました(Diabetes Care. 2011;34(1):14–19.)。

体重減少効果も示されています(N Engl J Med. 2008;359(3):229–241.)。

→2年間地中海式ダイエットを行うと、平均4.6kg減量しました。

→ちなみに、脂質制限では3.3kg、炭水化物制限では5.5kgの減少でした。制限するのでなく、地中海式ダイエットに切り替えればよい。

*食事に関する大規模ランダム化試験を行うことは容易ではありません。しかし、因果関係を言うにはランダム化試験が必要。そのため、この研究は非常に重要なエビデンスと位置づけられています。

 

・コホート研究のメタ解析(今まで行われた観察研究のまとめ)で:

・死亡率・心血管疾患罹患・癌罹患(Public Health Nutr. 2014;17(12):2769–2782.

・癌による死亡率(Nutr Cancer. 2018;70(7):1091–1105.

・脳梗塞と脳出血(Eur J Epidemiol. 2019;34(4):337–349.

・うつ病(Psychol Med. 2019;1–12.

・フレイル(J Am Geriatr Soc. 2018;66(4):783–788.

・認知症(Sci Rep. 2017;7:41317.

・骨折(Eur J Nutr. 2018;57(6):2147–2160.

などなど、様々な疾患を予防する事が示されています。

 

*認知症に関してはランダム化試験のメタ解析で有意な結果が出ていませんが、大規模+長期フォローの試験がないことが一つの原因かと考えられます(Am J Clin Nutr. 2018;107(3):389–404.)。

*多くはAlternate Mediterranean Diet ScoreかTrichopoulou Mediterranean Diet Scoreというもので、地中海式ダイエットの摂取具合を判断しています(Eur J Epidemiol. 2018;33(10):909–931.)。

 

もはやこれ以上証明する必要がないくらい、たくさんのエビデンスがあります。

最強の食事の所以。

 

続いて、この科学的根拠をどう活かすか、アドバイスします。

 

 

地中海式ダイエットを基準に自分の食生活を見直す

地中海式、実際美味しいんです。

そして摂取制限もない(一応、どういうものをより積極的に食べるかのガイドラインはあります)。

低脂質ダイエット低炭水化物ダイエットというスパルタダイエットと比較して、かなりゆるいですね。継続しやすいです。

ダイエット(体重を減らす)という意味でも、食事の健康効果を最大化するという意味でも、最適の食事法です。

 

ただ、昔ながらの日本人の食事とは結構異なります

地中海式ダイエットに白米や味噌汁や納豆は入っていませんし、逆にナッツや豆はあまり日本人は食べませんね。

*納豆は強い健康効果(死亡率低下)が最近示されています(詳細こちら)。

日本人が完全に地中海式ダイエットに切り替えるのは少々ハードルが高いし、その必要はないと思います。

 

自分の実行できる範囲以内で、どれだけ地中海式ダイエットを構成する因子に近づけることができるかがポイントです。

例えば肉→魚とする、お菓子→ナッツや果物とする、ジュース→水にする、など。

日本食という食事パターンも健康に良いことが科学的に言われ始めているので、根本から変える必要はない。

要素要素を少し改善させて継続すれば、かなり良い効果が期待されます。

 

このブログで繰り返し言っていますが、一時的に食生活を変えても健康にはさほど(ほとんど)影響しません

そもそも科学的な立証とは、「1年間平均して週何回くらい食べているか」というアンケート調査を基としています。なので「1ヶ月頑張った」とか、そのアンケートに反映されないので、おそらく意味ありません。

*体重が減って維持できたりしたら別です。でも維持するということは、その食事パターンを継続することを意味しますね。

 

自分の食生活パターン、ルーチンに摂取するものを変えることこそが重要です。

ルーチンに菓子パン食べてないか。

ルーチンに加工肉を食べてないか。

魚摂取はルーチンになってるか。

この機会に是非、地中海式ダイエットを基準に自分の食生活を見直してみて下さい。

 

 

結論

地中海式ダイエット=野菜・果物・魚・全粒穀物・豆・ナッツ・オリーブオイル・少量の乳製品・赤ワイン。

地中海式ダイエットに完全に切り替える必要はなく、普段の食事をそれに少し近づける事が大事です。

ではまた。

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