ビタミンB1の効果と摂取の注意点【科学的根拠まとめ】

ビタミン・ミネラルシリーズ第5段、ビタミンB1です。チアミンともいいます。エナジードリンクに入っている、元気が出そうなビタミンです。本当に元気が出るのでしょうか?

この記事では、ビタミンB1の効果と摂取の注意点について、科学的見地から解説します。

ビタミンB1の効果

ビタミンB1の効果

摂取不足による害と推奨範囲内で多めに摂る健康効果を分けて考えましょう。水溶性ビタミンなので摂取過剰による副作用はありません(尿中に排泄されます)。

ちなみに、単位はmgです。1日の推奨摂取量は、成人男性1.2mg、女性1.1mgです。

摂取不足による害

普通起こりません。アルコール依存症とかで二次性に起こることはあります。アルコールにより腸管からの吸収力低下、尿中への排泄増加を来すためです。

ビタミンB1は、解糖系といって、糖をエネルギーに分解するプロセスで必須です。よって不足すると、糖が必要な神経系(特に脳)に障害が起きます。

・軽い不足だと体重減少、記憶力低下が生じます。

・重症型がベリベリという疾患です。末梢神経障害と筋萎縮が特徴です。昔、日本の船員が長期間(精製された)白米しか食べず、この病気を発症しました。昔は、玄米がビタミンB1の主な摂取源だったためです。現在ふつうみられません。

・ベリベリの一型ですが、高拍出性心不全を呈すことがあります。

・重症のアルコール依存症でみられるウェルニッケ脳症とコルサコフ症候群は、ビタミンB1欠乏が原因です。記銘力低下、意識障害、作話などが特徴の病気で、ビタミンB1投与が治療法です。

推奨範囲内で多めに摂る健康効果

健常人については、ほとんど検討されていません。かなり小規模な研究しかなく信頼性が低いですが、いくつか紹介します。

・高血糖の人に対し1日3回ビタミンB1を100mgずつ投与することで、血圧が下がったというランダム化試験があります(Diabetes Metab Syndr. 2015;9(4):213–217.)。たった14人の検討です。

・10mg/kgのビタミンB1投与により、耐久訓練時(きつめの自転車こぎを60分)後の血中乳酸・アンモニア濃度が減少したという報告があります(J Exerc Nutrition Biochem. 2013;17(4):189–198.)。7人の報告です。

ちなみに、急性心不全(BMC Complement Altern Med. 2019;19(1):96.)、敗血症(Crit Care Med. 2016;44(2):360–367.)、心血管バイパス術(J Cardiothorac Vasc Anesth. 2019;S1053-0770(19)30911-5.)に対する治療として、色々と検討されています。今の所、どの疾患においても標準治療とはなっていません。

ビタミンB1、どうやって摂取する?

全粒穀物(玄米など)、赤肉、魚、豆、ヨーグルトなど、様々なものが含んでいます。

タンパク質を普通に摂っていれば、基本的に不足することはありません

ちなみに平成29年の日本人平均摂取量は0.88mgとやや低めですが、問題ありません。

結論

アルコール依存症でなければ、特段ビタミンB1について意識する必要なし。

ではまた。

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