ビタミンKの効果と摂取の注意点【科学的根拠まとめ】

ビタミン・ミネラルシリーズ第4段、ビタミンKです。医療従事者には、ワーファリン(抗凝固薬)の拮抗薬として有名です。血液をさらさらにする薬の拮抗薬なので、血を固まらせる作用があります。

この記事では、ビタミンKの効果と摂取の注意点について、科学的見地から解説します。

ビタミンKの効果

ビタミンKの効果

摂取不足による害と推奨範囲内で多めに摂る健康効果を分けて考えましょう。水溶性ビタミンなので摂取過剰による副作用はありません(尿中に排泄されます)。

ビタミンKにはK1(緑色野菜由来)とK2(納豆など腸内細菌で合成)があります。血中ビタミンKにインパクトが大きいのはK2です。

ちなみに、単位はμgです。1日の推奨摂取量は、成人で150μgです。

摂取不足による害

欠乏症は非常に稀です。起こりうるのは新生児や吸収障害のある方です。症状は出血です。なので、新生児にはビタミンKが必ず投与されます。

例えば、ワーファリン内服中の方は納豆を食べないように指導されます。これは納豆がビタミンKを含み、ビタミンKがワーファリンの血をさらさらにする作用と拮抗するからです。これはすなわち、ワーファリン内服患者は人為的にビタミンK欠乏症を作り出しています。ワーファリンを内服している患者は世の中にたくさんいるので、ビタミンKが欠乏しても大丈夫、ということを意味します。

摂取過剰による害

脂溶性ビタミンですが、K1とK2に関してはありません。

推奨範囲内で多めに摂る健康効果

結論から言えば、そこまで強い(信頼性の高い)健康効果はあまりありません。特に、今まで骨の健康と心血管疾患との関連性が研究されてきました。これらを紹介します。

骨の健康

・一番信頼性の高いであろうランダム化試験は、なんと日本発です(J Bone Miner Metab. 2009;27(1):66-75.)。4000人の閉経後女性にカルシウムまたはカルシウム+ビタミンK2サプリを投与した試験で、後者で骨折リスクがわずかに(1%ほど)低下しました。特に骨折リスクが高い人のリスクが減った結果となりました。

・最新のランダム化試験のメタ解析は2015年に出版されています(Osteoporos Int. 2015;26(3):1175–1186.)。骨粗鬆症女性に対し、骨密度は、K2投与群で上昇する傾向にありました。骨折リスクは有意な関連性は認められませんでした。大規模な試験が今までなく、このメタ解析も5000人程度しか対象にしていませんので、あまり信頼性のない結果です。

おそらく、ビタミンK2は骨健康に少しは寄与するのだと思います。特に閉経後女性で骨折リスクが高い人が、比較的大きな利益を得ることができそうです。

心血管疾患

ビタミンKが血管の石灰化を予防することが基礎研究で示唆されていますが、大規模な疫学研究では証明されていません(Am J Clin Nutr. 2009;89(6):1799-1807.)。まだ研究されていない領域です。

おそらくそこまで大きくは影響しないと思います。

ビタミンK、どうやって摂取する?

ビタミンK、どうやって摂取する?

緑茶、納豆、のり・わかめ、緑色野菜、大豆商品などに多く含まれます。

日本人の平均摂取量は1日240μg、十分摂取しています。そもそも不足しても過剰でもあまり問題ないし、日本人が改めて意識する必要はありません。

結論

日本人はビタミンKについて意識する必要なし。ワーファリン服用者は避けて、新生児は摂取するべき、というのみです。

ではまた。

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