コロナウイルス感染症の騒動は、パンデミックになぞらえてインフォデミックとも言われています。
SNS、特にTwitterですごいスピードで情報が拡散されています。
言うまでもなくデマも運びっています。
こういう状況においては、科学者が正しい情報を発信することがとても重要。
正しい情報をどうバズらせるか、Natureから論文が出ましたのでこれを解説します。
Contents
どうやってコロナウイルス感染症の情報をSNSで拡散させるか
例えば3月11日、1日で何回SNSで「corona virus」とメンションされたか知っていますか。
なんと1900万回以上。
今やCOVID-19に関するツイートは、45ミリ秒ごとにシェアされています。
SNSはかなり強力な情報拡散ツールですよね。日本では政策に影響することもままあります。
コロナに関する情報は玉石混交。本当は科学者が正しい情報を拡散させるべき。
しかし、肝心の科学者はSNSに使い慣れていない。
実際、研究の結果をツイートするだけでは注目は得られないのです。
(私も反省)
どうやって科学者が情報を拡散させられるか(バズらせることができるか)。
science communicationの専門家がTipsを教えてくれました(Nature 2020)。
この論文を解説しながら、()内に、私の個人的な感想を書いておきます。
まずは、いいねとリツイート
自分が信頼できると思う情報をいいね、リツイートする。
これが自分の信頼性向上につながる。
できるなら、情報のギャップ(解釈の余地がありそうなポイント)を埋めるようなコメントをする。
(基本ですね。意外におろそかにされがち)
考えてからツイートする
論文を書くのにはかなり時間をかけますよね。
ツイートするときも、考えてから発信すべきです。
特に誰かを批判する時は注意が必要。
批判は科学でとても重要なステップですが、ツイートで批判する時、特に相手を知らない場合は、お互い嫌悪感だけが育ってしまいがちです。
ツイッターでは議論しても何も変わりません。
(論文では議論しない方がよいとまでは言っていませんが、私はあまり議論しないほうが良いと思っています。)
ターゲットに合わせた内容を発信する
自粛に疲れた若者にメッセージを伝えたいとします。
そしたら、彼らがどのようなプラットフォームでどういう意見交換をしているか調査します。
例えば若者はInstagramやTikTokを使います。
そしてこれらのメディアの拡散のされ方は、Twitterとは大分異なります。
特に科学情報を拡散させるのは、そのままでは難しいですね。
(論文ではどうすればよいかは書いてくれてませんでした。ただ、プラットフォームごとに発信内容は変えるべきですね)
どうやって目を引くか考える
例えば「消毒は細菌だけに効くか」より「消毒はウイルスや細菌にどう効果があるか」のほうが良いです。
なぜなら、前者は「yes no」の回答にとどまるから。
あと、写真があった方が良いです。
(当然ですね。みんな必死で考えてやってます。)
InstagramとTikTokはハッシュタグを使え
Instagramでは#が30個入れられる。全部使え!
TikTokではなるべく少ないほうが良い。特にトレンドに入っている#を使う。
ハッシュタグは内容に即しているべきだが、広く捉えてもよい。
(あまりやらないのでわかりません)
他者の思い込みを訂正したい時は思いやりを持って
自分のことをよく理解してくれる人の話しか聞かないものです。
科学的な正論を並べられても、ふつう流します。
共感した上で、柔らかく訂正してみましょう。
著者は“I understand why you’re nervous about _____, this is a really scary time. But ____.” とよく使うそうです。
(ここまでやっている人はあまりいないのでないでしょうか)
自分ありのままで
自分のストーリーを加えたりするとよい。
結局研究しても、それが実践されないと意味ない。
人間らしさを出すことで、共感されやすく、拡散されやすくなります。
(これは重要なポイントですね。科学者は客観的事実を述べることは得意ですが、人間らしさを曝け出すのは苦手なものです)
感想
私もSNS始めたばかりで、やっていると色々学ぶことがあります。
よく言われてるバズらせる方法には
・箇条書き
・英語の情報を日本語訳
・共感を生む
とかありますが、それやればバズるわけでもありません。
コロナウイルスに限らず、科学者が正しい情報を発信することはとても大事だと思っています。
どうバズらせるかは、、、やってみないとわからない。とりあえずSNSやるのが大事だと思います。
ではまた。