新型コロナで心筋梗塞が減ったぞ

新型コロナ、世界中で猛威を奮っています。

こういう時、コロナに付随する良い面に目を向けることも大事です。

なんと、急性心筋梗塞が減ったという報告です。

でも・・・

 

新型コロナで心筋梗塞が減ったぞ

新型コロナで心筋梗塞が減ったぞ

新型コロナの影響は、他の疾患にもわたります。

よく、「ERがパンクして他の病気が十分に診療できない」ことが危惧されますね。

これに関して、医療崩壊が起きている場所では一部本当かもしれませんが、自分の周りではあまり聞きません。

 

実は、そもそもERに運ばれてくる他疾患の患者数が減っているという面もあるようです。

ここで紹介するのは、急性心筋梗塞の患者数が減った、という興味深い論文です(NEJM 2020 10.1056/NEJMc2015630)。

 

 

北部カリフォルニアほぼ全土のデータベース

北部カリフォルニアの21病院、255クリニックのデータが統合されたデータベースを用いています。対象人口は440万人以上とのこと。

2019年と2020年の急性心筋梗塞発症数を、経時的に比較しています。

結果がこちら。

新型コロナで心筋梗塞が減った

明らかにコロナ感染が蔓延してから、急性心筋梗塞の数が下がっています。

測定ポイントにもよりますが、約半分くらいになっています。

 

*ちなみに縦軸は「10万person-weekあたりの心筋梗塞の患者数」です。person-weekとは文字通りで、1人を2週間フォローすれば2 person-week, 2人を1週間フォローしても2 person-weekです。

 

STEMIもNSTEMIも同じくらい(40-50%くらい)発生率が低下していました。

 

 

解釈は?

同じような報告がイタリアからもあります(NEJM 2020 10.1056/NEJMc2009166.

おそらく、新型コロナにより急性心筋梗塞の患者数が減っていること(因果関係)は間違いないといえそうです。

でも・・・

以下、私の解釈です。

 

なんで?

一つの解釈は、心筋梗塞のトリガーとなるイベントが減っていることかと思います。stay homeしていると、自然とそうなります。

運動しないから心筋梗塞のリスクが増えるのでは?とも考えられますが、それは比較的長期的な影響なのでしょう。まだその徴候は見られていません。

 

lockdown解除したら増えるのか?

おそらく増えるでしょう。例年より。

というのは、心筋梗塞のリスクを抱えている人がいつ心筋梗塞を発症するのか、という問題だからです。

今発症していなくても、いつかは発症する確率が高いです(他の疾患で重篤な状況にならない限り)。

 

今心筋梗塞の患者が減っているのは意味ないのか?

医療機関、特にERの負荷が軽減されるという意味では意味ありそうです。

意味ある、無いの議論をすること自体意味ないかもしれませんが。

 

 

結論

パンデミックで心筋梗塞が減っている。

ではまた。

-COVID, 心臓病, 論文解説

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