なぜhazardがrateの指標の一つなのか?【徹底解説】

COX proportional modelでハザード比がわかる。

incidence÷person-timeでrateやrate ratioがわかる。

全然異なる算出方法ですが、どちらも「rate」の指標なのです。

なぜ?????

これをわかりやすく解説しました。

 

 

なぜhazardがrateの指標の一つなのか?

なぜhazardがrateの指標の一つなのか?

この記事で解説した通り、

rateとは:∆xy/ ∆x

を指すのでした。

そして

instantaneous rateとは:dy / dx

 

yがsurvival、xが時間(=t)の時、

ハザードとは:– d log(y)/ dt

なので、instantaneous rateの概念と一致しているように見えます。

*hazardの詳細はこちらの記事にて

 

しかし、いわゆる「rate = incidence / 総person-time」というのはどこから来るのでしょうか?

これを導いてみましょう。

 

前回記事に引き続き、一昔前のAmerican Journal of Epidemiologyの有名論文を参考にしています(AJE 1975 102(4) 267-271)。

 

 

興味はrelative rateである

実際に私達が知りたいのは、dy / dtという「スナップショットの絶対速度」ではなく、

(dy / dt) * (1/y(t))

という「相対速度」です。

*yは「イベントが発生していない参加者の人数」で、y(t)としたのは、yはtに依存するという意味です。

 

これをrelative rateと言います。

これが出発点です。

 

 

∆t→0というのを無くす

微分積分の定義を思い出しましょう。

分子のdyというのは、∆xを0に近づけたときのyの変化量(∆y)でした。

分母のy(t) dtというのは、「y(x) dxをx ~ x + ∆xの範囲で積分したもの」について、∆xを0に近づけた時に得られるもの、と考えられます。

 

ここまでOKでしょうか?

 

ここで、「∆xを0に近づける」というのを無くします。

すると、

分子は:∆y

分母は:y(x) dxをx ~ x + ∆xの範囲で積分したもの

となります。

 

そして「x ~ x + ∆x」という範囲について、

x: t=0

x + ∆x: フォロー期間終了時

とすると、

 

分子は:t=0からフォロー期間終了時での、「イベントが発生していない参加者の人数」の差

つまりイベント数

分母は:「イベントが発生していない参加者の人数」を時間で積分したもの

つまり総person-year

となるのです。

 

 

わかった??

ということで、relative rateから∆t→0を無くすと、無事「incidence÷person-year」というrateの概念となりました。

よかった!!

∆t→0を無くすという操作が入っているので、このrateを「average rate」と言います。

*hazardはinstantaneous rateでしたね。

 

以上となります。

ではまた。

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